定期テストが返却されてきています。満足のいく点数を取れて、学校帰りに報告しに来てくれる生徒さんがいました。とても嬉しそうな表情が印象的でした。
「褒めた方が子供は伸びる」
ということは昔から言われてきました。実際に褒められて嫌な気分になる子供も大人もいないだろう思います。
しかしながら、その「褒め方」にも効果のあるものと、そうでないものがあるようです。
数年前に話題になった『学力の経済学』という本があります。
よく「わが子を○○大学へ合格させた子育て法」なる本が流行ることがあります。有益な情報もある一方で、その教育方法が特殊な場合であったり、たまたまその子供にあてはまったのではないか、と感じてしまうような教育方法も書かれていたりします。
一方、『学力の経済学』では様々な教育方法を実験データや科学的根拠に基づいて、有益なことなのか、そうではないのかが書かれています。
例えば、モノで釣って(ご褒美で)勉強させることはいいことなのか? ゲームは子供に悪影響なのか?
保護者の皆様もお子様のゲームやスマホとの関わり方で悩まれている方は多いのではないでしょうか。
この本の優れている点は、筆者の主観ではなく客観的データに基づいて述べられている点です。お時間のある時に是非ご覧頂きたい本です。
そのなかに、子供の褒め方について書かれている箇所があります。
「結果」を褒める?「努力」を褒める?
保護者の皆様はどちらでしょうか。
「20点も伸びて凄いね!」これが前者。「漢字の暗記を一生懸命頑張ったね!」これが後者です。
詳しい内容は、割愛しますが、後者の方が効果があることがわかっています。
前者と後者のグループに分け、数年後子供たちにどのような違いがあるのか分析する実験がありました。後者の褒められ方をしたグループの方が、前者グループよりも、成績は高く、そして困難なことに挑戦しようとする性格が形成されやすいということもわかっています。
自分自身もそうですが、どうしても「結果」に目がいきがちです。そこをグッとこらえて「努力」(頑張った過程)を褒めることの大切さを教えられる本です。
定期テストが返却されるたびに意識することを書いてみました。
と言いつつ、昨日89点を取ってきた生徒に「頑張ったね。次は90点目指そう」と言ってしまっていた自分を思い出しました。まだまだ未熟です(笑)
自分に言い聞かせるブログでした。